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商品開発において、なぜワークショップが必要なのか

新規事業・商品開発2018.01.23

it students on workshop listening presentation and taking notes on laptop computer

ワークショップとは、ソーシャルワークにおける専門技法の一つで、参加者がグループになって、共同作業に参加することで、メンバー同士で相互に影響を受け合い、個人の変化を援助するプロセスを指す。商品開発においては、ワークショップは非常に重要な手法である。今回は、その理由について説明する。

開発とはなにか?

「開発」と言う言葉をシンプルに定義するならば、それはより良い未来を人間が意思を持って、切り拓く活動全体と言える。したがって、商品開発とは、商品という手段を提供することで、我々の社会や世の中の未来をよりよくすることと言えるだろう。Apple社の代表商品であるiPhoneやトヨタ自動車の世界的な大ヒット商品であるプリウスなどは、まさに商品開発を通じて世界を変えたと言っても過言ではない。
消費財メーカーが商品開発を行う際は、例えば以下の視点を検討する。

  • これからの社会で求められている課題や満たされていないニーズは何か。
  • 消費者が求めているニーズや消費者の不満は何か
  • 顧客に提供する価値とは何か。
  • 私たち“ならでは”の強みは何か。

より実務的には、こうした言葉以外に試作品やコンセプト、新技術が提示されることもあるだろう。何れにせよ、その商品によって未来をより良くしようとする取り組みであることには変わりにはない。

専門性の高い業務のバケツリレーがうまくいっているか

こうした商品開発の業務には、非常に多くの専門性が求められる。洗剤であれば外箱のデザインの設計や内容物の処方、消費者調査等々、挙げればきりが無いほど多くの業務を行う必要がある。

これら業務には高い専門性が必要で、多くの場合分業されている。そのためバケツリレーの様に情報を受け渡しながら、商品を開発していくことになる。問題は「バケツリレーが正しく情報を伝達できているか」である。容量やサイズなど数値化できる部分は正しく伝達できるかもしれないが、世界観やコンセプトと言った柔らかい情報は伝聞を重ねることによって、少しずつずれいってしまうことがある。そこでワークショップが登場するのである。

ワークショップとは、ソーシャルワークにおける専門技法の一つで、参加者がグループになって、共同作業に参加することに最も価値がある。なぜならばそれによって、メンバー同士で相互に影響を受け合い、個人の理解を促進させることができるからだ。

ワークショップには多くのメリットがあるが、今回は特に重要なメリットを3つ共有しよう。

メリット(1)顧客の視点を共有できる

消費財の商品開発ワークショップでは、顧客が誰で何を求めているのかを商品開発に関わる人たちの間で、同時に共有することができる。例えば、顧客が本当に求めていることは何か、どんな体験をしたいのかといった数字だけで表現しきれないことについても、ワークショップの中では実際に試作やデザインモデルなどを使って臨場感を出しながら議論することもある。

商品を通じて実現したい顧客体験を、それぞれのエキスパートが膝を詰めて共通体験することで、開発や営業、生産各部署の業務が顧客の視点を保ちながら進めることが期待できるだろう。

メリット(2)新しい組み合わせを見つけられる

「ワークショップを実施して画期的なアイデアが出す」ということ自体をワークショップの目的にしないほうがいいだろう。むしろワークショップとは共同作業による化学反応が目的であるため、新しい組み合わせの方が期待できる。それぞれの部署のメンバーが特定のテーマや顧客のニーズを議論することで、思いもよらない化学反応を引き起こし、実現性のある新しい組み合わせだったり、一貫性のある企画に収束したりすることはワークショップではよく起こる。ワークショップに慣れれば慣れるほど、そうした成果が出る確率は高まっていくだろう。

メリット(3)コミットメントが高くなる

日々の業務に追われていると、必然的に商品全体のことを考える時間が少なくなってしまう。しかし、商品開発ワークショップを行うことで、参加者は企画している商品に対して、徹底的に向き合うことになる。それによって、今までその商品を生み出す体験を共有でき、商品開発に関わる人たち全体でコミットメントが高くなる。自分たちが生み出した商品を好きになれなければ、顧客に自信を持って届けることは難しいはずで、商品開発に携わる人たちが等しく高いコミットメントで業務を遂行できる様になることはとても大切だと言える。

まとめ:商品開発においてワークショップが必要な理由

ワークショップとは、共同作業における創発性を生み出すテクニックとも言えるが、商品の一貫性、つまり顧客体験や使い勝手、見栄え、仕様、価格等々において、全て筋道が整っている状態にするためには、それに携わる人たち自身に一貫性がなければ実現できない。商品開発ワークショップはこうした関係者の中に筋道を通す作業とも言い換えられるだろう。

筋道が通ったからといって必ずしもヒットするとは限らないが、筋道が通っていない商品は消費者に受け入れてもらえる確率は低いと言える。強烈なトップダウンの下、一貫性を担保する方法もあるだろうが持続的にそれを続けていくには、その一貫性を組織によって実現していくことがますます大切になっていくので無いだろうか。ぜひ、商品開発を行っている企業では、商品開発ワークショップを取り入れてほしい。

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