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市場調査のやり方と解説:押さえておきたい8つのステップ

                   
新規事業・商品開発
公開日:2023.03.28更新日:2023年5月30日

市場調査を実施する際は、適切な手法を選んだうえで、全体の流れを事前に把握しておくことで、実際の調査を円滑に進められる。

そこで本記事は、市場調査を初めて行う方に向けて、以下の内容を解説していく。

<この記事でわかること>

  • 市場調査とは
  • 市場調査の方法
  • 市場調査の進め方

この記事を読むことで、市場調査の基本的な進め方を把握し、業務フローを明確化することができる。

ぜひ最後までご覧いただきたい。

目次

市場調査とは

市場調査とは、製品やサービスに対する顧客の声を調査し、結果を分析することで、マーケティング活動に有益な情報を集める調査だ。

企業は自社の製品やサービスを売り出すために、商品の強みや魅力、購入することで得られるメリットなどを積極的に顧客に発信する。

しかし、マーケティングにおいて重要なのは、そうした情報発信に対して顧客がどのようなことを考え、企業に対してどのようなイメージをもっているかを正しく把握することだ。

顧客が本当に欲しいと思える製品やサービスを展開するためには、顧客からの声に耳を傾け、実際の声に対しどのような施策が必要であるかを重要に検討する過程が欠かせない。

そうした顧客からの声を集める手段として有効なのが、消費者の情報を収集するための市場調査だ。

マーケティングリサーチ

市場調査と類似する言葉に「マーケティングリサーチ」がある。
マーケティングリサーチは消費者からの情報のほかにも、製品自体に対する調査や価格調査、広告効果に関する調査など、マーケティングに関連するあらゆる調査を含む。

市場調査の方法

市場調査の方法には、大きく分けて「定量調査」「定性調査」の2種類が存在する。

定量調査は「はい」「いいえ」で答えられる簡潔な質問項目に対する回答を集め、その集計結果から全体の傾向を掴むことを目的に実施される。

一方、定性調査では、対象者の内的な動向に着目し、具体的な数値としては表されない詳細なデータを収集する。

市場調査のやり方

ここまで、市場調査の概要や実施方法について紹介してきた。

では、市場調査の具体的な流れについて紹介する。

【市場調査の具体的な流れ】

  1. 市場調査の目的とゴールを明確にする
  2. 市場調査にかける予算とコストを決める
  3. 事前の情報収集を行う
  4. 市場調査の方法を決める
  5. 調査の設計を行う
  6. 調査を行う
  7. 結果を集計しまとめる
  8. 調査結果をもとに意思決定を行う

順を追って、市場調査のやり方について確認してほしい。

ステップ①市場調査の目的とゴールを明確にする

市場調査を実施する前に「なぜ市場調査を行うのか」「市場調査によってどのようなデータを得たいのか」「市場調査の結果をどのようなかたちで活用するのか」を明確にすることが重要だ。

この目的とゴールを元に、調査設計や分析、意思決定を行うことになる。逆に言えば、目的とゴールが握れていなければ適切な設計や正しい分析、そして意思決定が行えない。

ステップ②市場調査にかける予算とコストを決める

市場調査に必要な予算や調査にかかるコストを決めておくことも、市場調査の準備において重要な過程だ。
市場調査は実施方法によって必要な予算が大きく変動する。

例えば、自社が保有する顧客リストに対してアンケート調査を実施するだけであれば、顧客に対する謝礼費用のみで済む。しかし、例えば「サブスクリプションサービスを10個以上使用している一般消費者」などの特定の条件を持つユーザーに対してアンケート調査を行う場合には、調査パネルを有する調査会社に依頼する費用も必要になるので、市場調査には一定の予算が必要だ。

予算の目安を設定する際には、市場調査による効果をどこまで見込めるかを軸に、どのような予算設定が最適かを見定めるとよいだろう。

ステップ③事前の情報収集を行う

質問項目や調査方法を決める際には、すでに実施されている調査結果に関する情報を収集しておくことが重要だ。

政府や各調査会社による調査結果を収集する「デスクリサーチ」を行えば、欲しいデータを無料で手に入れられるほか、質問項目や調査票を作成する際に参考資料を手に入れられる。

ステップ④市場調査の方法を決める

情報収集が済んだら、得られた情報を参考に、具体的な調査方法を決める。
先述したように、市場調査の調査方法には「定量調査」「定性調査」の2種類が存在する。
定量調査では数や割合などの数値データ、定性調査では発言や行動記録などを調べる。

代表的な定量調査:アンケート調査

定量調査の代表的な調査方法には、アンケート調査がある。

事前に作成した調査票をもとに簡単な質問に対する回答を集め、回答内容に見られた全体の傾向や動向を掴む手法だ。
現在ではウェブ上で行うアンケート調査が主流となっており、無料で利用可能なツールを使って入力フォームを作成し、自社の顧客やセミナー参加者などに対してアンケート調査を行う方法が浸透している。

代表的な定性調査:インタビュー調査

また、定性調査の代表的な調査方法には、インタビュー調査がある。

インタビュー調査では、対象者に対して直接質問を投げかけ、数値では表現できない具体的な内容まで深く聞き出す。
大まかな属性で分類してグループごとに意見を聞き出す際には「グループインタビュー」、パーソナルな内容をさらに深く聞き出す際には「デプスインタビュー」を行う。

ステップ⑤調査の設計を行う

調査方法を決めたら、調査の設計を詳細に決める段階に移る。

調査の設計で重要なのは「誰を対象にするのか」「どのくらいの規模で調査を実施するか」「どのような質問内容を準備するか」の3つだ。

ステップ⑥調査を行う

調査の設計が完了したら、実際に調査を実施する。

ステップ⑦結果を集計しまとめる

調査を実施した後に、結果を集計しまとめる作業に移る。

得られた結果からどのような傾向が推測できるか、実際に得られた回答内容からどのような改善点が浮き彫りになったかなど、結果をまとめる。

ステップ⑧調査結果をもとに意思決定を行う

調査結果を実際にどのようなかたちで活用していくのか、具体的な意思決定について考える時間も重要だ。

「せっかく調査を実施したのに、具体的な施策には活用されずに終わってしまった」ということがないように、得られた結果をどのようなかたちで課題解決の場面に取り込むのかについて検討してほしい。

まとめ

市場調査には、「はい」「いいえ」で答えられる質問を通じて、全体の傾向を把握できる定量調査と、一人ひとりの考えを掘り下げて、数値化できない詳細な意見を集める定性調査の2種類がある。

具体的な進め方は、どちらの方法を選んでも変わらない。

目的とゴールを明確にしてからプロジェクトをスタートさせることが大切だ。

まずは、「なんのために市場調査を実施するのか」「市場調査で得たデータをどのように活用するのか」「そのためにはどんなデータが欲しいのか」をよく考えよう。

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この記事の監修者

監修者の写真

株式会社フィンチジャパン 代表取締役

高橋 広嗣

早稲田大学大学院を修了。
野村総合研究所経営コンサルティング部入社。
経営戦略・事業戦略立案に関するコンサルティングを実施。
2006年に当社を創業し現在に至る。
以来、一貫して事業開発プロジェクトとスタートアップ投資を行っている。
対外活動も積極的に行っており、顧客満足を科学した結果を発表したり、宣伝会議講座では事業開発の講義も実施している。

出版

半径3メートルの「行動観察」から大ヒットを生む方法

PR Times記事

https://prtimes.jp/main/html/searchrlp/company_id/53478>

ZUU online記事

https://zuuonline.com/authors/d7013a35

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