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HRテックとはなにか。米国と日本におけるHRテック事例とその未来

テクノロジー2019.02.01

近年、フィンテックやヘルステックといったX-Techの普及が進んでいるが、人事・組織分野のX-Techである「 HRテック 」にも大きな注目が集まっている。HRテックは、日本で急速に広がりを見せているが、フィンテックなどと比較しても米国との差はまだまだ大きい。
今回は、日本でもこれから盛り上がりを見せるであろうHRテックとは何かを解説すると共に、日本と米国の事例を挙げ、HRテックの未来について考えてみよう。

HRテックとは、人事労務関連の業務を担うX-Tech

HRテックはHuman Resource(ヒューマンリソース)とTechnology(テクノロジー)を掛け合わせた造語だ。ビッグデータの解析やAIなどをはじめとするデジタルテクノロジーを活用して、人事・労務関連の業務を行うサービスを指す。

X-Techとは、既存の産業をデジタルトランスフォーメーションすること

こうした既存の産業に対してデジタルの力を組み合わせるデジタルトランスフォーメーションのことをX-tech(エクステック/クロステック)と呼ぶ。HRテックと同様のX-Techとしては、以下のようなものがある。

  •   フィンテック(Fin Tech):金融ジャンル
  •   ヘルステック(Health Tech):医療・ヘルスジャンル
  •   エドテック(Ed Tech):教育ジャンルにおける

なぜ今、HRテックが注目されるのか

以前より、日本でも広義のヒューマンリソースシステム(HRS)は、給与システムをはじめ数多くあったが、ビッグデータ解析やAIなど最新テクノロジーを利用した現代的HRSの導入は、米国などに比べるとかなり遅れていた。

その理由は、日本の人材運用に関して、古くから残る風土が影響している。

  •   終身雇用と言われる低い人材の流動性
  •   新卒採用や年功序列といったシステム
  •   最新テクノロジーを用いなくても人事担当の人力で処理可能

また、HRS自体も基本的には人事担当など特定のターゲットのみを想定して作られることが多いため、UI/UX的に使い勝手が悪いのが多かったのというのも、普及しなかった要因の一つだろう。

HRテックが近年普及し始めた理由

しかし、近年になって日本でも人材の流動性が高まりつつあり、優秀な人材の確保が企業の重要課題となってきた 。更に、働き改革や従来型のワークスタイルに捉われない企業が増えてきたことなどの状況の変化も受けてHRテックが浸透し始めている。

また、これは日本に限った事ではないが、HRテックの急速な普及の背景には現代におけるテクノロジーの進化が大きく関係している。

例えば、ビッグデータ解析やAIの進化などによって、勤務データなどから退職確率を予知する機能の開発などがそれに当たるだろう。しかし、こうした機能面・性能面でのデジタルパフォーマンスが向上しただけではなく、クラウドシステムの普及により、社員がクラウドを介してHRSを共通利用できるようになったことや、近年のUI/UX重視の考えが浸透したことで、使い勝手の良い社内システムが好まれる様になったこともまた、HRテック普及の具体的な理由として考えられる。

このように、急速な広がりを見せるHRテックだが、今や米国では時価総額が2兆円を超えるHR企業も現れ、5万円近い入場料のHRテックのイベントが連日盛況になるまでなっており、日本でもHRテック銘柄の株価上昇が目立つなど、さらなる普及の機運を見せている。

では、実際にどのようなHRテックが存在するのか、次項以降で日本と米国におけるHRの事例をみていこう。

HRテックの事例:日本「Smart HR」

日本は米国に比べるとHRテックに対する関心や認知度はかなり低かったものの、近年ではいくつかの先駆的な企業が出始めている。その一つが労務分野のデジタルトランスフォーメーションを提案する「Smart HR」だ。

これは社会保険や労働保険の手続き、入社手続きなどの労務関連の煩雑な作業を同社の提供するSmart HRサービスのみで完結させようとするものだ。社員が自ら必要な情報を入力するセルフサービスシステムを用い、書類の自動作成から健康保険証の受け取りまでの期間を劇的に縮めるなどの機能を搭載している。導入企業は半年で1200社を超え、15億円の資金調達を成功させるなど、HRテックの代表企業として出だしは極めて順調だ。

HRテックの事例:米国「Workday」

Workdayは2005年、「グローバル人事管理をクラウドで」というスローガンを掲げてスタートしたHRテック界を代表するパイオニア的企業である。彼らの提案はあっという間に普及し、2012年のIPO実施後は設立10年で時価総額2兆円を超えるモンスター企業にまで成長した。

Workdayの特徴の一つは、人事・労務だけに特化したHRテックではなく、給与管理や福利厚生、採用などの人事関連業務はむろん、収益や経費、調達を管理する財務をもあわせた社内システムにおける統合的プラットフォームを提供していることだろう。同社のシステムを導入することで、企業は人事・財務を含む横断的なビジネスプロセスの効率化や財務分析などを統合的に行うなど、社内システムにおけるデジタルトランスフォーメーションを比較的容易に実施することができる。日本企業ではソニー、ファーストリテイリング、日産、日立など、グローバルが事業の核である企業を中心に導入されている。

米国と日本のHRテックの違いはプラットフォームであるかどうか

日本と米国のHRテック事例をあげたが、世界的なHRテックの先駆的な存在であるWorkdayと後発のSmart HRでは大きく異なる部分がある。それはWorkdayのHRテックがHRテックに止まらず、財務を含む統合的プラットフォームになっており、導入企業の社内システムの中枢を担っていることである。

米国ではネット通販大手アマゾンをはじめ、消費者へプラットフォームを提供することで、そのジャンルおいて必要不可欠な存在になるというビジネスモデルが散見され、Workdayの提案もまたそれに近い。

業績をコントロールし得る財務まで網羅したプラットフォームは社内システムの要となる。その結果、ユーザーである導入企業にとって、自社の存続にWorkdayは必要不可欠なサービスになるだろう。なぜ、Workdayが時価総額2兆円を超えるモンスター企業になったのか、それは同社が企業の生命線を握ろうとする、本質的かつ野心的なサービスであることと無関係ではない。

日本のHRテックの未来

日本における人材の流動性は欧米諸国と比較するとまだまだ低く、日本におけるHRテックは国外とは違った可能性で発展していく可能性は十分にある。HRテックは単なる新しいテクノロジートレンドではなく、新しい働き方や新しい雇用の仕方へとトランスフォーメーションすることが本当に狙いであるため、日本では人材不足や多様な人材の評価といった、欧米諸国とは異なる課題から、新たなHRテックが登場することは間違いないだろう。

またHRテックに限らずX-Tech全般に言えることだが、機能面だけに着目するのではなく、経営層が将来の働き方の姿を描きながら、HRテックの利活用を選択していうことでさらなる進化を遂げていくはずだ。

  •   採用
  •   労務
  •   高度なフリーランスの活用
  •   遠隔地のワーカーとのコラボレーション・アセスメント

HRテックによって解決していきたいテーマはまだまだある。昨今盛り上がっている働き方改革をコンペリングイベントとして、新規事業として参入する機会が多い分野とも言えるだろう。

スタートアップの成長の観点から見れば、フィンテック(Fin tech)や、ヘルステック(Health tech)が世界市場を見据えてサービスを開発・展開していることを踏まえると、HRテックも国内市場固有の課題を解決しながらも、やはり世界市場を見据えた取り組みが欠かせない。その意味では使い勝手とスケーラビリティの両立を目指さなければならないものの、今後多くの事業機会が見つかる領域の一つになるのは間違いない。

日本で独自の進化を遂げるHR Tech。グローバルとは異なるトレンドに

HR Techの第一人者が見つめる、「HR Techの現在と未来」

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